No.55 (清A)  : 

「今の中国領のルーツとは?」

4代康熙帝・5代雍正帝・6代乾隆帝時代の清の領土拡大がルーツ。つまりそれ
ぞれの皇帝が、1689年のネルチンスク条約(ただし19世紀には露が南進)で露
と北東部の国境を画定(康煕帝)・1727年のキャフタ条約で露と北部の国境を画
定(雍正帝)・西モンゴルと新疆(東トルキスタン)を含めて5つの藩部(自治を認
めて都の北京に置かれた理藩院が緩やかに支配)を成立させた(乾隆帝)という
こと。これにより、中国領は史上最大になった。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
現在の中華人民共和国の領域が、清代の康熙・雍正・乾隆時代における征服
活動によって、ほぼ形作られたことに大きな関心を持ちながら、意欲的に学習
に臨んでいる。

思考・判断:
満州族の根拠地である中国東北部と内モンゴル、チベットを組み込んだ中国史
上最大の領土が、征服王朝である清によって成立するとともに、その範囲が現
在の中国領とほぼ重なることについて的確に判断している。

資料活用の技能・表現:
一つの地図上に、現在の中華人民共和国の領域と清朝の最大領域を示すこと
によって、両者の近さを実感するとともに、19世紀のロシアの南進による領土喪
失についても理解を深めている。

知識・理解:
現在の中華人民共和国の領域が、清代の康熙・雍正・乾隆時代における征服
活動によってほぼ形作られたことに関して、基本的な知識を身につけている。